条件合意の技術について説明します。 合意と相違点の整理については、まずは合意点から整理することが重要です。
合意点から整理するメリットは、「合意の理解を確認できること」 「交渉の最後の段階で、合意が積み上がっていること」に対して、 双方に満足感が得られやすいという点があります。
包括的な合意は困難でも、条件を細分化したり、 付帯条件を付けることにより、部分合意ができる場合があります。 一部でも合意できるポイントがある場合は、それを確定させておくことは交渉時においてとても有効です。
合意点と相違点の整理のまとめ
次に、相違点を整理します。 相違点については、合意できなかったことが確定する条件もありますが、 再交渉や再検討が可能な条件については、否定的な要素としてではなく、 今後の交渉が可能な継続課題として整理することが重要です。 継続課題として交渉できる余地については、明確に切り出して、 交渉可能性を確保しておくことも必要です。
相違条件については、交渉の決裂ではなく付帯条件を付けると合意できる場合もあります。 付帯条件は、「時間なのか」「追加譲歩なのか」「別の視点なのか」というように、 いくつかの内容が考えられます。交渉の骨格を成す条件ではなく、 今すぐに決めず、別の条件がそろったときに始めて合意するという付帯条件を付けることもあります。 この付帯条件付きの相違条件は区別して交渉することが重要です。
相違条件の交渉のまとめ
そして、その付帯条件には、具体的な期限を設定してください。 例えば、「2週間以内にAの条件が満たされた場合に合意する」などの条件を決めて、設定することが有効です。 期限を設定しないと単なる問題の先送りとなり、 本質的な課題が解決しない可能性があります。 付帯条件においては、具体的な条件を決めることと加えて、期限の設定がポイントです。 また、付帯条件付きの相違条件は区別して交渉することが重要となります。
付帯条件と期限のまとめ