交渉時の状況把握と分析のポイントを説明します。
状況把握をするにはまず、以下の重要要素の情報を収集する必要があります。
1つ目の、交渉相手についてです。
交渉するにあたって、まずは決定権者は誰なのかを交渉前に必ず確認しておく必要があります。 そして「決定権者が参加する交渉なのか」「それとも参加者が別途で決定権者にレポートするのか」などにより、 交渉戦略を変える必要もあります。
また交渉の代表者が、実は決定権者ではないこともあります。 この場合、交渉中のコミュニケーションを通じて、本当の決定権者を引き出していく必要があります。
重要要素のもう一つは、競合相手です。
決定に影響を与える競合はだれであり、どのような条件が推定されるかについて、可能な限り情報を収集します。
交渉相手が競合相手の情報を開示してくれるケースはあまりありません。 他のケースや情報提供者を探して調べる必要があります (あくまで合法的な範囲内で行ってください)。 また、交渉中のコミュニケーションを通じて、 直接聞けないまでも、間接的に情報を引き出すことは可能です。
また影響者も重要要素の1つです。
交渉に影響を与える要素のひとつは、影響者です。 影響者とは、決定に直接、間接的に影響を与える者です。 交渉相手の内部の場合も外部の場合もあります。 決定に影響を与える者は誰か、その条件について、できるだけ情報を収集します。
この情報も、交渉相手が情報を開示してくれるケースはあまりありません。 相手の企業の組織関係、過去のケースなどから類推する必要があります。 また、競合相手と同じく、交渉中のコミュニケーションを通じて、間接的に情報を引き出すことは可能です。
次に、収集した情報を分析します。 分析をする際には重要度の高い情報を分析することがポイントとなります。
「重要度の高い情報はどれか」「信ぴょう性の高い情報はどれか」 「漏れている情報はどれか」これらのポイントに注意し、分析して整理することが重要です。 ここでは、重要度の高い情報を分析することがポイントである。
また、情報には「直接情報」と「間接情報」があります。 「直接情報」は当事者から聞き出した情報なので最も精度が高いです。 一方、間接的に聞き出した情報は、確定するには複数の情報に基づく検証をする必要があります。